「国立劇場おきなわ」に行った2019年01月30日

 「国立劇場」と名付けられた劇場は半蔵門の国立劇場、初台の新国立劇場の他に「国立劇場おきなわ」がある。前二者では何度か観劇しているが「国立劇場おきなわ」には行ったことがなかった。
 
 この数年、年間30日ほどは沖縄で過ごしているのて、沖縄の国立劇場にも行ってみたいと思いつつ、その機会がなかった。公演日が少なく、滞在中に適当な演し物に出会えないのである。

 だが、やっと私の滞在日と公演日が重なり「国立劇場おきなわ」で「絃への誘い」という催し物を観た(1月26日)。演目に惹かれたというよりは劇場を見たかったのである。

 「国立劇場おきなわ」はバス停から徒歩10分というやや不便な場所にある。駐車場は広い。沖縄は車社会だからこれでいいのかもしれない。建物は予想通りに立派である。半蔵門の国立劇場と同じように大劇場と小劇場があり、今回の催しは大劇場での上演だ。

 「絃への誘い」は第一部が琉球古典音楽、第二部が地歌・津軽三味線で、いずれも私にとっては馴染みのないものだったが十分に楽しめた。

 琉球古典音楽は三線の演奏と歌で、芝居を組み合わせた歌舞伎風の演目もあった。字幕が表示されるので内容は何とかわかる。地歌と津軽三味線はもちろん沖縄のものではないが、それぞれに通底するものを感じ、琉球の文化は独自でありながらも日本と同じルーツをもっていると思えた。

 「国立劇場おきなわ」は琉球の歌舞劇「組踊(くみうどぅい)」を継承していくために作られたそうだ。次はこの劇場で組踊を観たい。