43年を経て渡辺えりの『少女仮面』を再び観た ― 2025年06月15日
下北沢のザ・スズナリでオフィス3○○特別公演『少女仮面』(作:唐十郎、演出:渡辺えり、出演:渡辺えり、鈴木楓加、川村毅、土屋佑壱、大鶴佐助、福本雄樹、中村獅童、他)を観た。「唐十郎追悼公演 渡辺えりが新演出でラストチャンスに挑みます」と謳う公演である。
私はこの数年で3回『少女仮面』を観ている。2020年の若村麻由美主演版、月舟さらら主演版と2023年の糸あやつり人形一糸座版だ。2021年の李麗仙追悼新宿梁山泊公演も観たかったがチケットを取りそこねた。
唐十郎が早稲田小劇場のために書いたこの芝居の初演(演出:鈴木忠司、出演:白石加代子、吉行和子、他)は1969年だ。私はこの公演は観ていない。1971年の状況劇場版を観ていると思うが記憶がおぼろである。紅テントの他の芝居と記憶と混ざってしまっているのだ。
明確に憶えているのは1982年パルコ劇場の『少女仮面』(演出:小林勝也、出演:渡辺えり子、森下愛子、他)である。私はこの公演で渡辺えり(当時はえり子)を初めて観た。当時、彼女は27歳だった。それから43年、70歳になった渡辺えりが再び『少女仮面』の春日野八千代を演じると知ったとき、これは見逃せないと思った。
今回の公演は、舞台上での生演奏(チェロ、ヴァイオリン、アコーディオン)つきである。奏者は楽器を奏でつつ演技者として芝居にも絡んでくる。台詞のように楽器を奏でる趣向で、舞台上を演者以外に奏者も動き回るので、常に多くの人物が配置されることになる。祝祭劇のように感じられる演出だ。唐十郎の肉体論を展開したようなこの芝居は音楽劇でもあると再認識した。
渡辺えりは相変わらず元気だ。金髪のカールした髪はやや異様でもあるが、ニセモノ宝塚めいた雰囲気が面白い。甘粕大尉役は日替わりの特別ゲストである。私が観た回は中村獅童だった。ピッタリだと思った。
この芝居には腹話術師と人形の会話が象徴的に挿入されている。会話が進行していくなかで腹話術師と人形が入れ替わる。通常、この入れ替わりは、人形に似た役者と腹話術師に似た人形によって演じられる。今回の舞台は両方とも人間の役者が演じた。人形を演じる役者(福本雄樹)が目を大きく見開きっぱなしで、本物の人形のように見えるのが不気味だった。
私はこの数年で3回『少女仮面』を観ている。2020年の若村麻由美主演版、月舟さらら主演版と2023年の糸あやつり人形一糸座版だ。2021年の李麗仙追悼新宿梁山泊公演も観たかったがチケットを取りそこねた。
唐十郎が早稲田小劇場のために書いたこの芝居の初演(演出:鈴木忠司、出演:白石加代子、吉行和子、他)は1969年だ。私はこの公演は観ていない。1971年の状況劇場版を観ていると思うが記憶がおぼろである。紅テントの他の芝居と記憶と混ざってしまっているのだ。
明確に憶えているのは1982年パルコ劇場の『少女仮面』(演出:小林勝也、出演:渡辺えり子、森下愛子、他)である。私はこの公演で渡辺えり(当時はえり子)を初めて観た。当時、彼女は27歳だった。それから43年、70歳になった渡辺えりが再び『少女仮面』の春日野八千代を演じると知ったとき、これは見逃せないと思った。
今回の公演は、舞台上での生演奏(チェロ、ヴァイオリン、アコーディオン)つきである。奏者は楽器を奏でつつ演技者として芝居にも絡んでくる。台詞のように楽器を奏でる趣向で、舞台上を演者以外に奏者も動き回るので、常に多くの人物が配置されることになる。祝祭劇のように感じられる演出だ。唐十郎の肉体論を展開したようなこの芝居は音楽劇でもあると再認識した。
渡辺えりは相変わらず元気だ。金髪のカールした髪はやや異様でもあるが、ニセモノ宝塚めいた雰囲気が面白い。甘粕大尉役は日替わりの特別ゲストである。私が観た回は中村獅童だった。ピッタリだと思った。
この芝居には腹話術師と人形の会話が象徴的に挿入されている。会話が進行していくなかで腹話術師と人形が入れ替わる。通常、この入れ替わりは、人形に似た役者と腹話術師に似た人形によって演じられる。今回の舞台は両方とも人間の役者が演じた。人形を演じる役者(福本雄樹)が目を大きく見開きっぱなしで、本物の人形のように見えるのが不気味だった。

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