カザフ&キルギス旅行記(4) --- カザフスタンとキルギスの国境2026年07月18日

 カザフスタンとキルギスは南北に国境を接しているが時差が1時間ある。カザフスタンの国土は日本の約7倍で人口は約2100万人。キルギスの国土は日本の約半分で人口は約730万人。産油国であるカザフスタンは発展途上国を脱っしつつあるが、キルギスは発展途上の農業国である。

 かなり違って見える両国だが、歴史や言語が似ている兄弟国とも言われている。中央アジア五カ国のなかで、タジキスタンがイラン系、他のウズベキスタン、カザフスタン、トルクメニスタン、キルギスがトルコ系だと思っていた。だが、カザフスタンとキルギスはモンゴル系とも言われていて、ウズベキスタンやトルクメニスタンとは少し違っているようだ。キルギスには日本人と見まがう容貌の人も多い。

 兄弟国と言われるカザフスタンとキルギス、今回のツアーでは、その国境を陸路で2回越えた。「カザフスタン→キルギス」と「キルギス→カザフスタン」の2回である。出国・入国の手続きに約1時間を要し、スーツケースを引きずりながら炎天下を数百メートル歩かねばならない。兄弟国なら、国境越えをもっと簡略にできないかと思うが、そうもいかないらしい。

 あらためて国境の不思議を感じた。かつてはソ連邦だった中央アジアの国はソ連崩壊による独立で国境ができた。私が入手したキルギスの地図の西南に二か所の飛び地がある。その飛び地はタジキスタン領のようだ。ガイドの話によれば、現在は国境を調整して飛び地を解消しているそうだ。

 そもそも、住民の民族(部族?)と国境が必ずしも対応していないので、面倒な紛争を胚胎しているのだ。

 キルギスとカザフスタンの国境のかなりの部分は東西に流れるチュー川である。この川の一部がU字に蛇行していて、道路はそこを直進している。そのため、キルギスの道路の五百メートルがカザフスタン領を通っている。検問などはなく、普通に通過できる。しかし、この五百メートルの間で交通事故が起こるとカザフスタンの警察が処理するそうだ。

 川が国境だとしても、放牧している牛が川を越えて対岸の草を食べることもある。牛の飼い主は勝手に川を渡って牛を連れ戻すことはできない。国境監視塔から銃撃を受ける可能性がある。パスポートを持って遠回りして国境を越えて牛を連れ戻すしかないそうだ。

 草原のなかの国境にも所々に監視塔が建っている。兄弟国と言いつつ、国境監視はそれなりにシビアなようだ。いつの日かEU諸国のように自由に行き来できるようになるかもしれないが、20世紀になって生じた国境の不便を感じる。

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