映画『オデュセイア』は現代的解釈の物語に思えた ― 2026年10月28日
一昨日から那覇に滞在している。のんびりした時間を過ごすつもりだ。
那覇にはシネコンが何館かある。先日『オデュセイア』を読んだばかりなので、折を見て映画『オデュセイア』を観るのもいいかと思いながら新聞広告の映画欄を眺めた。驚いたことに那覇市と近郊の3館は『オデュセイア』を上映していない。上映しているのは、那覇からバスで1時間以上かかる美浜アメリカンヴィレッジ内のミハマセブンプレックスだけ、それも「10月29日まで」となっている。他のシネコンでは上映終了したようだ。
9月封切りの話題の大作映画なので当分は上映しているだろうと考えたのは、私の勝手な思い込みだったようだ。さほどヒットしていないのかもしれない。
意を決して、バスに1時間以上揺られて映画を観に行った。観客は十数名、閑散としていた。3時間近い大作をゆったりした気分で鑑賞できた。
クリストファー・ノーラン監督の『オデュセイア』を観て、あの神話的叙事詩の世界が壮大な規模で映像化されているのに感動した。非現実的とも思える世界が具体的な映像で再現されている情景を眺めるのは楽しい。
特に気に入ったのは櫂船と海の情景である。櫂と帆を使い分けながら海を往く姿がいい。砂浜に上陸する場面も美しい。オデッセウスの故郷のイタケの城の外観や求婚者たちが跋扈する城内の様子も興味深い。原作ではいまひとつ明瞭でなかった情景がイメージできた。
もちろん原作をデフォルメしている箇所がいくつかある。だが、映画作品が文字作品と別物なのは当然なのでさほど気にならない。映画なりの演出がなければ映画にならない。
トロイ戦争のきっかけになった絶世の美女ヘレンに黒人女優を起用しているのには驚いた。『黒いアテナ』(私は未読だが)を想起した。
トロイの木馬の造形は、従来の木馬のイメージとはかなり違っている。リアルな馬の巨大模型が海岸に半分埋まっている。幻想的な情景だ。
アテナ神が登場するのは原作通りと言えるが、現実の普通の女性に見える設定がユニークかもしれない。最初、この女性は誰だろうと思った。やがて、アテナ神だと気づいた。
『オデュセイア』はオデッセウスが艱難辛苦の末に帰郷する物語である。その艱難辛苦の原因は海神ポセイドンの不興を買ったことにある。映画では、オデッセウスが策略によってトロイを滅亡させたことを艱難辛苦の原因としている。いわば、戦争犯罪に対する罰である。同時代的で面白い話になっていると思った。
那覇にはシネコンが何館かある。先日『オデュセイア』を読んだばかりなので、折を見て映画『オデュセイア』を観るのもいいかと思いながら新聞広告の映画欄を眺めた。驚いたことに那覇市と近郊の3館は『オデュセイア』を上映していない。上映しているのは、那覇からバスで1時間以上かかる美浜アメリカンヴィレッジ内のミハマセブンプレックスだけ、それも「10月29日まで」となっている。他のシネコンでは上映終了したようだ。
9月封切りの話題の大作映画なので当分は上映しているだろうと考えたのは、私の勝手な思い込みだったようだ。さほどヒットしていないのかもしれない。
意を決して、バスに1時間以上揺られて映画を観に行った。観客は十数名、閑散としていた。3時間近い大作をゆったりした気分で鑑賞できた。
クリストファー・ノーラン監督の『オデュセイア』を観て、あの神話的叙事詩の世界が壮大な規模で映像化されているのに感動した。非現実的とも思える世界が具体的な映像で再現されている情景を眺めるのは楽しい。
特に気に入ったのは櫂船と海の情景である。櫂と帆を使い分けながら海を往く姿がいい。砂浜に上陸する場面も美しい。オデッセウスの故郷のイタケの城の外観や求婚者たちが跋扈する城内の様子も興味深い。原作ではいまひとつ明瞭でなかった情景がイメージできた。
もちろん原作をデフォルメしている箇所がいくつかある。だが、映画作品が文字作品と別物なのは当然なのでさほど気にならない。映画なりの演出がなければ映画にならない。
トロイ戦争のきっかけになった絶世の美女ヘレンに黒人女優を起用しているのには驚いた。『黒いアテナ』(私は未読だが)を想起した。
トロイの木馬の造形は、従来の木馬のイメージとはかなり違っている。リアルな馬の巨大模型が海岸に半分埋まっている。幻想的な情景だ。
アテナ神が登場するのは原作通りと言えるが、現実の普通の女性に見える設定がユニークかもしれない。最初、この女性は誰だろうと思った。やがて、アテナ神だと気づいた。
『オデュセイア』はオデッセウスが艱難辛苦の末に帰郷する物語である。その艱難辛苦の原因は海神ポセイドンの不興を買ったことにある。映画では、オデッセウスが策略によってトロイを滅亡させたことを艱難辛苦の原因としている。いわば、戦争犯罪に対する罰である。同時代的で面白い話になっていると思った。

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