西域旅行記(2)――新疆ウイグル自治区という観光地2025年09月22日

 今回の西域旅行では他の日本人グループに会うことはなかった。9月は抗日戦争勝利80周年記念行事などもあり、日本人旅行者が少なかったのかもしれない。カシュガルに着いた9月18日は柳条湖事件(満州事変)の日で、日本大使館から日本人は外出を控えるようにとの要請も出ていた。そんな理由もあるだろうが、この地域にまで足を伸ばす日本の観光客はまだ少ないようだ。

 だが、中国人の観光客は非常に多かった。近年、豊かな中国人が増え、国内旅行をする人が増加している。今年は新疆ウイグル自治区発足70周年だそうで、いたる所に「新疆ウイグル自治区成立70周年を心から祝う」という意味の表示があった。新疆ウイグル自治区の人々にとってどれほど目出たいかは微妙だが、中国全体にとっては記念すべき年だそうだ。

 クチャのキジル千仏洞は中国人観光客で混雑していた。各堂には中国人のガイドがいて、中国語で解説をしている。敦煌は中国人観光客で混雑していると聞いたことがあり、敦煌を敬遠しているのだが、キジル千仏洞にもそれなりの集客力があるようだ。

 中国最西端のカシュガル地区の人口は480万人で、その9割はウイグル族だそうだ。トルコ系コーカソイドのウイグル族は漢族や日本人とはあきらかに風貌が異なる。このカシュガルにも中国人(漢族)観光客が押し寄せている。車で何日もかけて来る人も少なくない。中国人(漢族)にとってウイグル族の多い新疆ウイグル地区は疑似海外旅行のようなエキゾチックで魅力的な観光地なのかもしれない。

 私たち日本人も観光客なので、行く先々で中国人(漢族)観光客と一緒になり、ウイグル族の地域なのに漢族が多いな、という印象をいだいてしまう。京都を訪れた西洋人が着物姿で練り歩くように、ウイグルの民族衣装で嬉々として闊歩している漢族の若い女性観光客もいる。現地の人と混同してしまう。

 クチャ、ホータン、カシュガルでは博物館をいくつか訪れた。いずれも比較的最近になってオープンした博物館で設備は立派だ。CG映像などを駆使した展示も多く、見せる工夫をしている。だが、魅力的な現物はさほど多くない。レプリカや写真の展示が多い。約百年前、英国、フランス、ドイツ、日本などの探検隊が目ぼしい文物を持ち出したせいだろうと思った。

西域旅行記(1)

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