『コンサート×おしばい ショパン物語』を鑑賞 ― 2026年11月03日

 那覇文化劇場なはーと大劇場で『コンサート×おしばい ショパン物語』を鑑賞した。「みむみむの森」というクラシック音楽普及を目的にした音楽家団体主催の企画である。

 中学生以下の子供は無料招待なので、観客の半数以上が子供だった。後期高齢者の私にとって、多くの子供との同席は稀有の体験である。少子高齢化と言うものの、子供がウジャウジャいるではないかと思った。根拠なく多少の安心を感じてしまった。コンサートの途中で子供の泣き声が聞こえたりもする。

 ピアノ(三村真理)+ヴァイオリン3名、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、フルート、オーボエの9名による演奏が中心の舞台だった。

 曲目はピアノ協奏曲第1番ホ短調作品11で、3楽章から成る。第1楽章と第2楽章の間、第2楽章と第3楽章の間の二回、ショパンに扮した役者の独白劇が入る。計1時間の「コンサート×おしばい」だった。

 ショパンは20歳でワルシャワを離れる。すでに天才と評価され国際的な活躍が期待されていた。ワルシャワを離れる直前の演奏会のために作曲したのが今回の演奏曲である。私には聴き覚えのない曲だが、クラシックの生演奏に至福の時を過ごした。

 新潮文庫『ショパン』を読んだばかりなので独白劇の部分も理解しやすかった。最初の独白は、ワルシャワを離れるにあたっての躊躇や家族・友人への思いを語っている。演奏曲とシンクロする独白である。

 二番目の独白はウィーン滞在中である。役者の衣装は変わっているが、最初の独白からさほど時日は経っていない。ロシアに占領されたポーランドでの蜂起の失敗、反ポーランド感情が高まったウィーンなどに関する状況や心境が語られる。

 アンコールでピアニストが演奏したのはモーツァルトの『トルコ行進曲』だった。ここは『エチュード〈革命〉』を演奏してほしかった。子供の観客が多いのでポピュラーな曲でサービスしたのだと思うが。