25年前に出たシルクロードのガイド本を読んだ2026年06月17日

『シルクロード 歴史地図の歩き方』(長澤和俊 監修、吉村貴 著/プレイブックス/青春出版社/2001.11)
 シルクロードや中央アジアは私の関心領域である。その地理も歴史も広大無辺だから一端をなでているに過ぎない。来月(2026年7月)、中央アジアのカザフスタンとキルギスを巡るツアーに参加するのも、シルクロードの片鱗に触れてみたいからである。

 7年前にタジキスタンに行ったとき、『地球の歩き方』の中央アジア編を購入した。あのガイドブックにカザフやキルギスも入っているはずだと思って本棚を探したが見つからない。本を解体して必要部分だけを旅行に持参した気がする。バラバラにしたので処分したのかもしれない。

 仕方なく新たに『地球の歩き方 中央アジア』を入手しようと思い、ネット検索して驚いた。2024年に出た「2025~2026版」の新本はなく、古書に8000円以上の値がついている。入手は断念した。

 その代替の気分で25年前に出た次の新書を古書で入手した。

 『シルクロード 歴史地図の歩き方』(長澤和俊 監修、吉村貴 著/プレイブックス/青春出版社/2001.11)

 監修の長澤和俊はシルクロードの研究者、著者はフリーの編集者である。シルクロードの主要都市の遺跡や遺物を紹介し、その歴史を概説したガイドブックである。読んでいると、歴史に詳しい旅行ガイドの説明を聞いている気分になる。

 コンパクトにまとまっていて読みやすいが、残念なガイドブックだ。地図と写真がほとんどないのだ。このテの本には詳しい地図と豊富な写真が必須だと思う。本文に出てくる地名を地図上で確認できないのはつらいし、遺跡や遺物のすばらしさを文章だけで説明されても味気ない。歴史や伝説の概説が適度に詳しいのは本書の取柄だ。

 私の目当ては、来月訪問予定のビシュケクである。ビシュケクに関する記述は12ページほどあり、興味深く読んだ。25年前に出た本書は、この地を「旧ソ連が色濃く残る」と紹介している。まだレーニン像が建っていると書いてあるが、現在も健在なのだろうか。

 訪問予定のイシク・クル湖は、旧ソ連時代には外国人は立ち入り禁止で、この湖を初めて訪れた日本人の一人が本書の監修者・長澤和俊だそうだ。雪解け水が流れ込むだけで、流れ出る川のないこの湖の水位は上昇し続けていて、13世紀から現在までに100メートル上昇したという。玄奘(602-664)がインドへの往路でこの湖畔を通過しているが、その道も湖に沈んでいる。湖底に遺跡が眠る不思議な湖である。

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