モンキー・パンチの訃報に接し昔の『ルパン三世』を読み返した2019年04月19日

 『ルパン三世』の原作漫画家モンキー・パンチが81歳で逝去した。4月18日の朝日新聞の「天声人語」も日経新聞の「春秋」も『ルパン三世』の作者を追悼する内容で、『ルパン三世』が国民的人気を博した作品・キャラクターだと認識した。

 そんな記事を読んでいて、大昔に買った原作漫画がまだあるのではと思いあたり、本棚の奥を探索すると、1968年発行の『漫画アクション・コミックス』が出てきた。『漫画アクション』連載の『ルパン三世』のNo1からNo14までを収録した総集編である。

 調べてみると『ルパン三世』は『漫画アクション』の創刊号(1967年8月10日号)から連載が始まっている。私の持っている総集編は連載開始の翌年に発行されたものだ。

 「No1. ルパン三世颯爽登場」から始まる14編を半世紀ぶりに再読した。この14編では五エ衛門はまだ登場しない。第1話では老探偵・明智小五郎が登場する。作品のテイストは後年のアニメとはかなり異なる。コメディタッチのエロティック・バイオレンスで、過激に尖っている。荒々しくてダイナミックなタッチの絵がカッコイイ。

 この「青年コミック」が半世紀後に国民的アニメ作品に変貌するとは、当時の読者には想像もできなかったと思う。