大地震による原発事故を警告した『原子炉時限爆弾』 ― 2011年04月21日
『原子炉時限爆弾:大地震におびえる日本列島』(広瀬隆/ダイヤモンド社/2010.8.26)を近所の書店で見つけたのは、東日本大震災の数日後だった。大地震による原発事故を警告したタイムリーな本である。今回の震災後に書かれたものではない。奥付を見ると発行日は2010年8月26日、約半年前に出ている。早速購入して一気に読んだ。約1カ月前のことだ。
本書を読むと、多くの人が気が滅入ってくるか、恐怖にかりたてられるだろう。
日本の原発はすべて地震の危険地帯に建てられていて、ひとたび大地震が発生すると、取り返しのつかない悲劇が起こる、という内容の本だ。特に危ない浜岡原発は即刻停止すべきだと強く主張し、電力会社にそれを「懇願」している。
広瀬隆氏は反原発の本をたくさん書いてきた人だ。このような著作を、いたずらに恐怖心を煽るアヤシイ本と捉える人もいるだろう。私は、本書で広瀬氏が述べている事実関係に大きな間違いはないだろうと思えた。したがって、広瀬氏の主張にも違和感はない。もちろん、「想定外」という言葉が繰り返された今回の大事故を経験したゆえに、そんな感想になるのだ。
本書であらためて知ったのは、原発の立地は必ずしも最近の地震学の知見に基づいているわけではないということだ。
「プレートテクトニクス」に基づく地震発生のメカニズムの解説は今回の地震でも何度も聞かされた。私たちは、プレートテクトニクスを常識のように思っているが、この学説が確立したのは1960年代後半で、そんなに昔のことではない。
日本の大半の原発の建設場所が決まったのはプレートテクトニクス学説が確立する前であり、原発の立地は地震に強い場所を選定したわけだはない、という本書の指摘には慄然とする。とどのつまり、いたる所に活断層がある日本には原発の立地はない、ということになる。
それはともかく、『原子炉時限爆弾』を読了したとき、私が感じたのは、この大震災を機に、この本は大増刷され、注目を集めるに違いない、ということだった。
その後、本屋の店頭を見ると、確かに増刷されている。3月30日に2刷、4月5日に3刷が出て、近所の本屋でも平積みになっている。
私がいぶかしく感じたのは、この本の新聞広告を目にしないことだ。朝日新聞と日経新聞を購読しているが、私が見落としていないとすれば、ダイヤモンド社は本書を新聞で広告していないようだ。
「大地震による原発事故を予見」とでも宣伝すれば売れそうに思える。本書があまりにセンセーショナルなので、恐怖心を煽らないように本書の広告を「自粛」しているのかもしれない。
最近は新聞広告の効果が落ちていると言われているので、広告しなくても売れるだろうと判断して広告しないだけかもしれないが。
本書を読むと、多くの人が気が滅入ってくるか、恐怖にかりたてられるだろう。
日本の原発はすべて地震の危険地帯に建てられていて、ひとたび大地震が発生すると、取り返しのつかない悲劇が起こる、という内容の本だ。特に危ない浜岡原発は即刻停止すべきだと強く主張し、電力会社にそれを「懇願」している。
広瀬隆氏は反原発の本をたくさん書いてきた人だ。このような著作を、いたずらに恐怖心を煽るアヤシイ本と捉える人もいるだろう。私は、本書で広瀬氏が述べている事実関係に大きな間違いはないだろうと思えた。したがって、広瀬氏の主張にも違和感はない。もちろん、「想定外」という言葉が繰り返された今回の大事故を経験したゆえに、そんな感想になるのだ。
本書であらためて知ったのは、原発の立地は必ずしも最近の地震学の知見に基づいているわけではないということだ。
「プレートテクトニクス」に基づく地震発生のメカニズムの解説は今回の地震でも何度も聞かされた。私たちは、プレートテクトニクスを常識のように思っているが、この学説が確立したのは1960年代後半で、そんなに昔のことではない。
日本の大半の原発の建設場所が決まったのはプレートテクトニクス学説が確立する前であり、原発の立地は地震に強い場所を選定したわけだはない、という本書の指摘には慄然とする。とどのつまり、いたる所に活断層がある日本には原発の立地はない、ということになる。
それはともかく、『原子炉時限爆弾』を読了したとき、私が感じたのは、この大震災を機に、この本は大増刷され、注目を集めるに違いない、ということだった。
その後、本屋の店頭を見ると、確かに増刷されている。3月30日に2刷、4月5日に3刷が出て、近所の本屋でも平積みになっている。
私がいぶかしく感じたのは、この本の新聞広告を目にしないことだ。朝日新聞と日経新聞を購読しているが、私が見落としていないとすれば、ダイヤモンド社は本書を新聞で広告していないようだ。
「大地震による原発事故を予見」とでも宣伝すれば売れそうに思える。本書があまりにセンセーショナルなので、恐怖心を煽らないように本書の広告を「自粛」しているのかもしれない。
最近は新聞広告の効果が落ちていると言われているので、広告しなくても売れるだろうと判断して広告しないだけかもしれないが。
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