売れている本『世界はラテン語でできている』を読んだ2024年04月27日

『世界はラテン語でできている』(ラテン語さん/SB新書/SBクリエイティブ)
 『世界は経営でできている』に続いて、似たタイトルの次の新書を読んだ。

 『世界はラテン語でできている』(ラテン語さん/SB新書/SBクリエイティブ)

 本書も朝日新聞・読書欄の「売れている本」(2024.2.10)で紹介されていた。『世界は経営でできている』『世界はラテン語でできている』は共に今年1月発売のベストセラーだ。ちょっと気になって、ネット書店で『世界は〇〇でできている』という書名を検索すると、20点以上のタイトルが出てきた。○○は「素数」「化学」から「愛」「尻尾」まで多様だ。

 閑話休題。私が本書を購入したのは、ラテン語の勉強に挑戦しようなどと思ったからではない。たまに目にするラテン語らしき表現が気になり、今でも引用されることの多いラテン語表現を手っ取り早く知ることができるのではと期待したからである。

 私が気になったラテン語表現とは「エッケ・ホモ ECCE HOMO この人を見よ」「メメント・モリ MEMENTO MORI 死を忘るなかれ」などである。こんなカッコイイ表現を多少でも収集できればと思った。だが、本書には ECCE HOMO も MEMENTO MORI も出てこない。身の回りのラテン語を多く紹介しているが、イージーな格言紹介ではなく、ラテン語学習への誘いの書だった。

 と言っても、さまざまな語源紹介や雑学的ラテン語知識が詰まっていて、興味深く読むことができた。

 ローマを現すSPQRが「Senatusu Populusque Romanusu ローマの元老院と人民」の略だとは何かの本で読んで知っていたが、本書によってPopulusqueのqueは「と」だと判明して「なあんだ」と思った。SPQRのQが気になっていたのだ。SPQRとはS&P Rという感じの表現のようだ。単なるSPRよりはSPQRの方がサマになる気がする。

 そんな小さな知識を得たからと言って、75歳の私は今さらラテン語の入門書を読もうという気にはならない。だが、意欲ある人にとっては、本書は学習意欲を喚起する刺激的な本だと思う。

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