劇団文化座の『しゃぼん玉』を沖縄で観た ― 2024年12月06日
いま、沖縄に滞在中である。先日観た『花売の縁オン(ザ)ライン』と同じ那覇文化芸術劇場なはーと小劇場で、劇団文化座の沖縄公演『しゃぼん玉』(原作:乃南アサ、脚本:斉藤祐一、演出:西川信廣、出演:佐々木愛、藤原章寛、ほか)を観た。
劇団文化座の芝居を観るのは初めてである。この劇団は佐々木愛の父親らが設立した古い劇団で、現在は佐々木愛が代表を務めている。『しゃぼん玉』は2017年に東京で初演、その後、全国122ステージを巡演し、今回の沖縄公演がファイナルだそうだ。
肉親の愛情に恵まれなかった都会の孤独な青年が、大学を中退して行き場を失って犯罪に走り、逃亡の果てに見知らぬ山村に迷い込む。そこで出会った老婆や村人との時間を過ごすなかで再生する。わかりやすい人情話とも言えるが、結構面白かった。よくある話とは言え、笑えるシーンや泣かせるシーンの役者の演技は堂に入り、演劇のベーシックな醍醐味を味わえた。
この芝居には可動スクリーンが頻繁に登場し、山村の風景や祭りの光景の実写動画が投影される。この装置で場面転換のテンポがいい芝居になっている。
最初のシーンで、ヒッチハイクしたトラックの運転手を脅した青年は、見知らぬ夜中の山道に置き去りにされる。青年は、その場所を四国の山奥だと思っている。ところが、迷い込んだ山村は宮崎県だという。この設定に超現実的な仕掛けが潜んでいるのかと予感したが、そのままリアリズムで最後まで進行した。釈然としないので、原作を確認したくなった。
この芝居に登場する山村や祭りはフィクションと思いながら観劇していたが、スクリーンに投影される映像を観て実在のものに思えてきた。観劇後にネット検索し、宮崎県椎葉村の「椎葉平家まつり」が実在することを確認した。
劇団文化座の芝居を観るのは初めてである。この劇団は佐々木愛の父親らが設立した古い劇団で、現在は佐々木愛が代表を務めている。『しゃぼん玉』は2017年に東京で初演、その後、全国122ステージを巡演し、今回の沖縄公演がファイナルだそうだ。
肉親の愛情に恵まれなかった都会の孤独な青年が、大学を中退して行き場を失って犯罪に走り、逃亡の果てに見知らぬ山村に迷い込む。そこで出会った老婆や村人との時間を過ごすなかで再生する。わかりやすい人情話とも言えるが、結構面白かった。よくある話とは言え、笑えるシーンや泣かせるシーンの役者の演技は堂に入り、演劇のベーシックな醍醐味を味わえた。
この芝居には可動スクリーンが頻繁に登場し、山村の風景や祭りの光景の実写動画が投影される。この装置で場面転換のテンポがいい芝居になっている。
最初のシーンで、ヒッチハイクしたトラックの運転手を脅した青年は、見知らぬ夜中の山道に置き去りにされる。青年は、その場所を四国の山奥だと思っている。ところが、迷い込んだ山村は宮崎県だという。この設定に超現実的な仕掛けが潜んでいるのかと予感したが、そのままリアリズムで最後まで進行した。釈然としないので、原作を確認したくなった。
この芝居に登場する山村や祭りはフィクションと思いながら観劇していたが、スクリーンに投影される映像を観て実在のものに思えてきた。観劇後にネット検索し、宮崎県椎葉村の「椎葉平家まつり」が実在することを確認した。
最近のコメント