山の日(8月11日)にNADA・MAP公演『Q』を観て、得した気分 ― 2022年08月11日
NADA・MAP公演『Q:A Night At Kabuki』(作・演出:野田秀樹、音楽:QUEEN、出演:松たか子、上川隆也、広瀬すず、志尊淳、竹中直人、他)を観た。7月末に観劇予定だったがコロナで初日が延期になった芝居である。観劇を諦めていたが、追加公演(昼の部だけの日に夜の部も追加)のチケット(8月11日の夜の部)を入手できた。
2019年初演の芝居の再演、私は初見である。『Q』を収録した戯曲集が先月発売されたので購入した。古典的な有名演劇は観劇前に戯曲を読んでおくことが多いが、同時代演劇はそうでもない。戯曲が入手しにくいし、観劇の後で戯曲を読んだ方が情景を反芻できて楽しめたりもする。
今回、観劇前に戯曲を読むかどうか少し迷い、観劇前に半分だけ読んだ。舞台で新鮮な驚きを感じるため、後半は観劇後に読むことにした。
この芝居のタイトル『Q』はロック・バンドQUEENのQで、随所にQUEENの曲が流れる。テーマソングは Love Of My Life で、『ロミオとジュリエット』をベースにした若いカップルの話である。
と言っても野田版だからかなり歌舞いている。舞台は源平の時代で、ロミオは平氏、ジュリエットは源氏、栄華を誇る平氏の都にはベルリンの壁のような壁があり、その向こうは源氏の自治区である。若いロミオとジュリエットとは別に約三十年後のロミオとジュリエットも登場し、舞台上の時間が溶解している。
ザックリ言ってしまえば、恋と戦争の物語である。恋と戦争はいつの時代をも貫く普遍的なテーマである、そこから無数のバリエーションが生まれる――華やかな舞台を眺めつつ、現在進行形の戦争を連想しながら、そんなことを考えた。後半になってシベリアの収容所に送られた戦争捕虜の話になったのには驚いた。
事前に戯曲を読んでいるとき「山の日って何祝えばいいんだよ!……でも休むけど」という科白に出会い、「山の日」がよくわからなかった。ウカツにも私は「山の日」という休日を知らなかったのだ。今朝、カレンダーを見て本日(8月11日)が「山の日」だと知り、びっくりした。
舞台上で野田秀樹演ずる乳母が「山の日」のギャグをしゃべるのを聞きながら不思議な気がした。戯曲を読んでいない観客は、このギャグを本日限りのアドリブと思ったに違いない。コロナで観劇日がズレて少し得した気分である。
2019年初演の芝居の再演、私は初見である。『Q』を収録した戯曲集が先月発売されたので購入した。古典的な有名演劇は観劇前に戯曲を読んでおくことが多いが、同時代演劇はそうでもない。戯曲が入手しにくいし、観劇の後で戯曲を読んだ方が情景を反芻できて楽しめたりもする。
今回、観劇前に戯曲を読むかどうか少し迷い、観劇前に半分だけ読んだ。舞台で新鮮な驚きを感じるため、後半は観劇後に読むことにした。
この芝居のタイトル『Q』はロック・バンドQUEENのQで、随所にQUEENの曲が流れる。テーマソングは Love Of My Life で、『ロミオとジュリエット』をベースにした若いカップルの話である。
と言っても野田版だからかなり歌舞いている。舞台は源平の時代で、ロミオは平氏、ジュリエットは源氏、栄華を誇る平氏の都にはベルリンの壁のような壁があり、その向こうは源氏の自治区である。若いロミオとジュリエットとは別に約三十年後のロミオとジュリエットも登場し、舞台上の時間が溶解している。
ザックリ言ってしまえば、恋と戦争の物語である。恋と戦争はいつの時代をも貫く普遍的なテーマである、そこから無数のバリエーションが生まれる――華やかな舞台を眺めつつ、現在進行形の戦争を連想しながら、そんなことを考えた。後半になってシベリアの収容所に送られた戦争捕虜の話になったのには驚いた。
事前に戯曲を読んでいるとき「山の日って何祝えばいいんだよ!……でも休むけど」という科白に出会い、「山の日」がよくわからなかった。ウカツにも私は「山の日」という休日を知らなかったのだ。今朝、カレンダーを見て本日(8月11日)が「山の日」だと知り、びっくりした。
舞台上で野田秀樹演ずる乳母が「山の日」のギャグをしゃべるのを聞きながら不思議な気がした。戯曲を読んでいない観客は、このギャグを本日限りのアドリブと思ったに違いない。コロナで観劇日がズレて少し得した気分である。
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