『播磨灘物語』が店頭にない不思議2014年01月10日

 NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』がスタートした。1回目は観たが、続けて観るかどうかはわからない。
 国民から徴収した税金にも似た視聴料を使って、金にあかせた贅沢な時代劇大河ドラマを義務のように作り続けることに、多少の疑問はある。
 視聴率を意識してか、幕末と戦国の繰り返しが基本パターンにならざる得ないのも気の毒だ。昨年は幕末を会津側から描くという工夫があった。今年は戦国を「軍師」の立場から描くのが工夫かもしれないが、無理を重ねているような気もする。

 なにはともあれ、大河ドラマは一大イベントで、ゆかりの土地は観光客誘致に意気込むし、関連書籍や便乗書籍が本屋の店頭に積まれる。オリンピックと比較するのはおこがましいが、それなりの経済波及効果があるのは確かだ。

 年明け、久々に大型書店に行ってみると、やはり黒田官兵衛関連の書籍がいろいろ平積みされていた。当然に司馬遼太郎の『播磨灘物語』も仰々しく積まれているだろうと思って眺めたが見当たらない。文庫本のコーナーを探しても『播磨灘物語』はない。

 私は黒田官兵衛という人物を『播磨灘物語』で知った。そもそも、私は若い頃は司馬遼太郎の本に接することはなかったのだが、『播磨灘物語』が面白かったので司馬氏の本を読むようになった。30年以上前のことだ。だから、『播磨灘物語』には思い入れがある。

 今年の大河ドラマのタイトルが『軍師官兵衛』と知ったとき、原作は『播磨灘物語』だろうと思ったが、やがて、そうでないことはわかった。

 それにしても、なぜ『播磨灘物語』がこの時期に本屋の店頭にないのだろうか。AMAZONで検索しても、講談社文庫の古本しかない。人気作家の大河ドラマ関連本が増刷されていないのは不思議だ。何か事情があるのだろうか。
 それとも、こんな歴史小説の売れ行きが期待できないほどに、出版事情は悪化しているのだろうか。

薪を入手。小カブは失敗。2014年01月23日

◎薪を調達

 昨年11月、このブログに八ヶ岳の山小屋の薪が心細くなっていると書いたが、その後、何とか軽トラック1台分の薪を調達できた。現地の知人から「近くの障がい者施設で薪の配達・販売をしている」との連絡があり、すぐに電話を入れた。雑木の薪は売り切れていたが、ナラの薪はまだ残っていて、無事配達してもらった。これで、景気よく薪ストーブを使うことができる。

◎小カブは枯れていた。

 で、先日、山小屋に行ってきた。薪ストーブを燃やし続けると狭い小屋の室温は24度にもなってしまった。外は氷点下でも、室内は東京のわが家よりはるかに暖かい。
 薪は何とかなったが、昨年の10月中旬に種まきをした小カブは、根が細いまま枯れていた。昨年の12月に生育不全を確認していたので、ダメだろうなあと思いつつも、一縷の期待もあったが、やはり完全な失敗だった。

◎気まぐれで種をまいたが

 この冬、畑をやるつもりはなかった。夏に現地の友人が急逝し、アドバイスを受けたり食事をふるまってもらえる便利で頼りになる人物がいなくなり、喪失感もあって、寒い時期にひんぱんに山小屋に行くのが億劫になったのだ。
 でも、秋口に気まぐれで小カブの種を購入し、夏の畑の後始末をするついでに種まきをした。種の袋には「寒冷地での種まきは9月中旬まで」と表記されていたが、ダメもとで10月中旬にまいたのだ。
 その後、芽が出てきたので、間引きもした。しかし、青い葉は多少育っても根が一向に太くならない(写真上左)。そして、そのまま枯れてしまった(写真上右)。寒さのせいだとは思うが、原因はよくわからない。

◎成功は失敗の母

 ホームセンターで小カブの種に手が伸びたのは、大根の成功体験があったからだ。以前、大根の種をまいたときは、大して世話もしないのに立派な大根が大量にできた。冬野菜も簡単だなと思った。
 今回、大根ではなく小カブにしたのは、土を深く掘るのが面倒だったからである。それに、大根もカブも似たような野菜で、小さい分だけカブの方か育ちやすそうな気がしたのだ。
 大根は土に石が混っていると二股になってしまう。八ヶ岳山麓は火山のせいか、土の中に大小の石がゴロゴロしている。わが畑の土も石が多い。大根の種をまくときは、その下だけをかなり深く掘って石を除去した。これは、かなり大変な作業だった。
 あんな面倒な作業はしたくないと思って小カブにしたが、見事に失敗してしまった。

 小カブの失敗で、つくづく「成功は失敗の母であるなあ」と思った。最初は真面目に律儀に取り組んで成功しても、その成功体験で高をくくるようになると、判断も作業もずさんになり失敗してしまうのだ。大いに反省しなければならない。