榎本武揚は開拓精神と探検心の人だ ― 2018年12月30日
榎本武揚は1908年に73歳で亡くなった。没後100年の2008年に出版された次の本を年末になってやっと読了した。
『近代日本の万能人 榎本武揚』(榎本隆充・高成田亨編/藤原書店)
執筆者は32人、座談会・講演記録・コラムなどもまじえたムック風のボリュームたっぷりの書籍で、内容は多岐にわたる。こまぎれに読んでいたので全部を読了するのに時間がかかった。
編者の榎本隆充氏は榎本武揚の曽孫である。「近代日本の万能人」という言葉が示すように、箱館戦争以降の明治になってからの榎本武揚の業績に焦点を当てた記事が多い。
榎本武揚は武士・軍人であり、国際法に明るく語学に長けた有能な外交官であり、科学者でもあり技術者でもあった。前半生で敗軍の将となったせいか、後半生は自己主張を抑えながらの活躍だったように見える。
本書を読んで、榎本武揚は万能人であり、その本質は開拓精神と探検心にあると思えた。開拓と探検……何とも魅力的な言葉である。
没後100年に刊行された本書は榎本武揚の再評価・正当な評価を目論んでいたのだと思う。本書刊行から10年、再評価が進んでいるようにはあまり思えない。
『近代日本の万能人 榎本武揚』(榎本隆充・高成田亨編/藤原書店)
執筆者は32人、座談会・講演記録・コラムなどもまじえたムック風のボリュームたっぷりの書籍で、内容は多岐にわたる。こまぎれに読んでいたので全部を読了するのに時間がかかった。
編者の榎本隆充氏は榎本武揚の曽孫である。「近代日本の万能人」という言葉が示すように、箱館戦争以降の明治になってからの榎本武揚の業績に焦点を当てた記事が多い。
榎本武揚は武士・軍人であり、国際法に明るく語学に長けた有能な外交官であり、科学者でもあり技術者でもあった。前半生で敗軍の将となったせいか、後半生は自己主張を抑えながらの活躍だったように見える。
本書を読んで、榎本武揚は万能人であり、その本質は開拓精神と探検心にあると思えた。開拓と探検……何とも魅力的な言葉である。
没後100年に刊行された本書は榎本武揚の再評価・正当な評価を目論んでいたのだと思う。本書刊行から10年、再評価が進んでいるようにはあまり思えない。
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